【災害実動訓練開催】令和7年10月18日(土)
今日は、病院の職員参加型の災害実動訓練が開催されました。
マグニチュード8,0の地震が起こるところから始まりです。まずは、自分の安全確保です。
院内放送が流れ、それぞれがアクションカードに沿って行動していきます。
※アクションカードとは、大規模災害時などの緊急時に病院内で使用される具体的な行動の指示が書かれたカードのことです。これにより、不慣れな職員でも、役割に応じた必要な行動を迅速かつ効率的に実行できるようにすることができるようになっています。
まずは、院内の被災状況・職員状況の確認です。
対策本部では各部署からの報告内容をまとめ、一覧で把握できるようにしていきます。
情報収集と同時に、現在起こっていることなどを時間経過とともに記録に残すクロノロを記載していきます。
※「クロノロ」とは、「クロノロジー(経時活動記録)」の略で、災害時などに情報の混乱を防ぐために、出来事や情報を時系列に記録・整理する手法です。「誰が」「誰に」「どのような内容を」「いつ」発信・受信したかなどを記録することで、状況を正確に把握し、迅速な対応を可能にします。
看護部は、今入院されている方や、空床ベッド(入院可能な数)数を把握していきます。業務中の職員の安否・部署の被災状況確認、使用中の医療機器の数など多くの報告内容をまとめていきます。また、夜勤者が出勤できるのか・休みの職員の被災状況なども把握していく必要があります。多くの情報が飛び交う災害の場(訓練ですが)では、無線機を使用しながら、各エリアの人たちで情報共有を図ります。とても重要なアイテムです。ここは、トリアージエリアです。傷病者が院内に入って最初に触れる医療従事者です。30秒以内でSTART法を用い、トリアージしていきます。
※START法(スタート法、Simple Triage and Rapid Treatment)とは、災害医療が必要となる現場で主に最初に行われるトリアージ方法で、一般的に「一次トリアージ」と呼ばれます。簡便かつ迅速な手法です。トリアージタッグを使用して、各エリアに分類します。その後は、搬送班が、搬送してくれます。また、医療機器や資材などの物品の搬送準備も行いながら、現場がより仕事がしやすいように段取りを行ってくれていました。ここが緑エリアです。
歩行可能な傷病者が多数診察待ちしています。
医師・看護師・医師事務補助者だけでなく、多くの医療従事者が関わり対応していきます。ここは黄エリアです。
歩行困難な傷病者が、どんどん運ばれてきます。
黄エリアでは、バイタルサインを測定したり二次トリアージを行ないます。
そうすることで複数名の方が、黄から赤エリアへと変更になるケースもあります。
準備段階で簡易ベッドの作成も行い、受け入れる準備にも多くの人材・労力を要しています。
ここが赤エリアです。
多数の重症な傷病者が搬送されてきます。生命を救うためにただちに処置を行う必要がある緊急性のある方々が対象となります。
次から次に搬送されてきて、準備された部屋がすぐにいっぱいになってしまいました。
ここは、黒エリアです。
多くの職員で対応しています。
対象者への対応はもちろん、ご家族への対応も必要となり、心のケアも同時に行います。
当日は、鹿屋市立鹿屋看護専門学校の学生と尚志館高等学校看護学科の学生さんたちが傷病者役として、合計43名も参加してくれました。
それぞれが、模擬患者さんとして役を全うしてくれたおかげで、私たちの訓練が順調にすすめられました。
本当に感謝です。院長から手渡されたプレゼントは、モバイルバッテリーとマカロン型の付箋と飲み物です。最後はエリアごとに反省会を行い、情報共有を行いました。短時間であったため、詳細は後日レポートとしてまとめ、再度委員会の中で今後に向けて改善点など話し合っていく予定です。
とても充実した時間でした。