大隅鹿屋病院 看護部

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大隅鹿屋病院看護部 ナースの日誌


掲載日付:2025.11.05

【災害実動訓練開催】令和7年10月18日(土)

今日は、病院の職員参加型の災害実動訓練が開催されました。
マグニチュード8,0の地震が起こるところから始まりです。まずは、自分の安全確保です。
院内放送が流れ、それぞれがアクションカードに沿って行動していきます。

※アクションカードとは、大規模災害時などの緊急時に病院内で使用される具体的な行動の指示が書かれたカードのことです。これにより、不慣れな職員でも、役割に応じた必要な行動を迅速かつ効率的に実行できるようにすることができるようになっています。

まずは、院内の被災状況・職員状況の確認です。
対策本部では各部署からの報告内容をまとめ、一覧で把握できるようにしていきます。

情報収集と同時に、現在起こっていることなどを時間経過とともに記録に残すクロノロを記載していきます。

 ※「クロノロ」とは、「クロノロジー(経時活動記録)」の略で、災害時などに情報の混乱を防ぐために、出来事や情報を時系列に記録・整理する手法です。「誰が」「誰に」「どのような内容を」「いつ」発信・受信したかなどを記録することで、状況を正確に把握し、迅速な対応を可能にします。

看護部は、今入院されている方や、空床ベッド(入院可能な数)数を把握していきます。

業務中の職員の安否・部署の被災状況確認、使用中の医療機器の数など多くの報告内容をまとめていきます。また、夜勤者が出勤できるのか・休みの職員の被災状況なども把握していく必要があります。

多くの情報が飛び交う災害の場(訓練ですが)では、無線機を使用しながら、各エリアの人たちで情報共有を図ります。とても重要なアイテムです。

ここは、トリアージエリアです。傷病者が院内に入って最初に触れる医療従事者です。30秒以内でSTART法を用い、トリアージしていきます。

 ※START法(スタート法、Simple Triage and Rapid Treatment)とは、災害医療が必要となる現場で主に最初に行われるトリアージ方法で、一般的に「一次トリアージ」と呼ばれます。簡便かつ迅速な手法です。

トリアージタッグを使用して、各エリアに分類します。その後は、搬送班が、搬送してくれます。また、医療機器や資材などの物品の搬送準備も行いながら、現場がより仕事がしやすいように段取りを行ってくれていました。

ここが緑エリアです。
歩行可能な傷病者が多数診察待ちしています。
医師・看護師・医師事務補助者だけでなく、多くの医療従事者が関わり対応していきます。

ここは黄エリアです。
歩行困難な傷病者が、どんどん運ばれてきます。
黄エリアでは、バイタルサインを測定したり二次トリアージを行ないます。
そうすることで複数名の方が、黄から赤エリアへと変更になるケースもあります。
準備段階で簡易ベッドの作成も行い、受け入れる準備にも多くの人材・労力を要しています。

ここが赤エリアです。
多数の重症な傷病者が搬送されてきます。生命を救うためにただちに処置を行う必要がある緊急性のある方々が対象となります。
次から次に搬送されてきて、準備された部屋がすぐにいっぱいになってしまいました。

ここは、黒エリアです。
多くの職員で対応しています。
対象者への対応はもちろん、ご家族への対応も必要となり、心のケアも同時に行います。

当日は、鹿屋市立鹿屋看護専門学校の学生と尚志館高等学校看護学科の学生さんたちが傷病者役として、合計43名も参加してくれました。
それぞれが、模擬患者さんとして役を全うしてくれたおかげで、私たちの訓練が順調にすすめられました。
本当に感謝です。院長から手渡されたプレゼントは、モバイルバッテリーとマカロン型の付箋と飲み物です。

最後はエリアごとに反省会を行い、情報共有を行いました。短時間であったため、詳細は後日レポートとしてまとめ、再度委員会の中で今後に向けて改善点など話し合っていく予定です。
とても充実した時間でした。

掲載日付:2025.10.29

【季節が移り変わっていくと感じる日々を感じています】

 今日、出勤するときに空を見上げたらこんな感じで雲が・・・。 何ていう雲だろう!? と思いながら携帯で撮ってみました。画像をAIに鑑定してもらったところ『高積雲(こうせきうん)』または俗称で『ひつじ雲』と呼ばれている雲のようです。

通勤途中に咲いている秋桜(コスモス)です。
あぁ~ もう秋なんだなぁと季節感を感じさせてくれる花ですね。ここは、とても狭いコスモス畑ですが、うれしくて通勤途中(それも朝の忙しい時間)に、写真撮っちゃいました。 車窓からではなく、わざわざ車を路肩に止めて近くまで足を運んで撮影しました。
私がここ数年通っているコスモス園は、まだ満開をむかえておらず、ちらほらと花をつけ始めている状態でした・・・。
でも時期を変えて愛でることができるという楽しみ方もあるなと考えています。

これは、研修帰りに垂水フェリーを降りて帰る際に車に乗り、撮った1枚です。これは車窓から取りました。 曇り空だったけれど、夕焼けがとてもきれいだったので思わず撮ってしましました。

本当に季節は、夏から秋へ、そしてこれから冬支度へと移り変わるのですね。

掲載日付:2025.10.22

【主任・副主任会議 マネジメントラダーⅠ 研修の様子】

 毎月1回、各部署の主任・副主任がそれぞれ、もしくは部署を代表して会議に参加します。
今月は10月14日(火)14時からでした。

現在は、4つの小集団活動をしているため、その進捗状況の報告や課題解決に向けた問題提起をしています。
交代で司会・書記を行い、会議の進行や時間管理もきっちり行います。
これもマネジメントです。

今回は、プレゼン資料を使用して、職場環境改善チームによる『就業前時間外管理』についてのアンケート結果が報告されました。部署ごとの課題が抽出されていました。今後はこの結果を受けて部署単位での取り組みが始まります。
みんな真剣そのものです。

活動内容は、他にも、午前中退院促進チーム、トランスチェックリスト見直しチームや身体的拘束の低減に対する対応チームなどがあります。
配布資料を基に変更点を発表したり、活動状況を口頭で報告し働きかけを行うなど情報共有しています。

当日の夕方は、マネジメントラダーⅠ研修(副主任対象)が開催されていました。主任・副主任が参加しやすいように、主任・副主任会議の日と同日開催するよう計画されています。
今回の研修のテーマは、『中堅看護師のキャリア支援』でした。
まず、事前に学研のe-ラーニングシステムの課題を視聴してから参加します。研修中はグループワークを取り入れて、自分の意見を述べ、互いに意見交換できることを重視しながら研修が組み立てられています。
グループワークの結果の発表も積極的に発言ができており、さすが、副主任という印象です。
このラダーを担当している師長さんは、みんなが課題に真剣に向き合い楽しそうにしている姿を見ているのが嬉しいと話されます。

研修終了後は、アンケートに回答してもらい、即座に結果を確認し報告書を提出します。

今回のアンケート結果の一部を紹介します。
研修内容に対しては「非常に・やや興味がある」と全員が回答しています。

研修の内容を理解できたのか?との問いに、「良く・まあまあ理解できた」と全員が回答しており、研修の内容や組み立てが対象に合致していたと評価することができます。

研修内容が理解できたと思う理由を挙げてもらいました。前向きな意見がほとんどです。

研修したことが今後に役立つと思うか? との問いに役立つ・やや役立つと全員が回答しています。

どのような理由で今後に役立つと回答しているのか? を聞いてみました。
研修を企画する側からすると大変喜ばしい内容であり、思わず笑顔になってしまいます。

全体的に、中堅看護師のキャリア支援に対して、自分の役割を把握し、今後に活かしていくという決意にも似た内容が得られました。
主任・副主任は、各部署の要です。“今後の成長が楽しみ”と思わせてくれるメンバーを今後も支援し続けていきたいとしみじみと感じる一コマでした。

掲載日付:2025.10.14

【ラダーⅠ研修でディベート実施】

 10月3日にラダーⅠ(今年度4月の新入職者)で、ディベートを行いました。
今まで、看護学校で実施経験のある方、ない方などそれぞれでした。
2ヶ月以上前からアナウンスを行い、みんなで話し合いテーマを決定しグループ分けを行いました。
そして、ディベートについてのミニレクチャーを行い、グループメンバーごとに準備を進めてもらいました。

 今回のテーマは、『安楽死の権利は認めるべきだ』 について肯定側と否定側に分かれてディベートを行いました。
とても重たいテーマですが、それぞれ論文やガイドラインなど多くの文献からデータを収集して臨んでいました。
5~6人の4つのチームを作成し、2回のディベートを行いました。
各チームそれぞれの作戦があり、その作戦が上手く機能するチーム、そうでもないチームなどありました。
これは、第1戦目の肯定側チームです。

こちらは第1戦目の否定側チームです。

それぞれの作戦タイムの様子です。 どの意見に対して反駁(はんばく:他の意見に反対し、論じ難ずること。論じ返すこと。)していくのか・・・・。
チームワークの見せどころです。

集めた資料と肯定側の立論(りつろん:論題について、自分の意見の根拠や理由を筋道立てて述べること)の中からポイントを絞り、対応していきます。

第1戦の勝敗は、・・・・・・・・・・"否定側の勝利"でした。 
ジャッジメンバー全員が否定側を選択したという結果で圧勝でした。挙手しているのは否定側が良かったとの意見を持つ方々です。

次は第2戦です。 こちらは肯定側グループです。 とても真剣に意見を述べています。

こちらが否定側グループです。 こちらも理路整然と意見を述べていたグループでした。

作戦タイムの様子です。

先ほどの第1戦を終えたメンバーが固唾をのんでディベートの進捗を見守っています。

第2戦の勝者は、"否定側"!! そして、第1戦目と2戦目の勝者の否定側グループで、より素晴らしい戦い方をしたグループを肯定側グループのメンバーに選んでもらいました。
これも"圧勝で2戦目の否定側"に決定。ディベートに対する準備ができ、戦略が練られていたことが勝因だとの意見が聞かれていました。まさにその通りでした。
ベストオブ勝者には、プレゼントの授与がありました。
“どれがいいかなぁ~”と選んでいる様子です。

もらったプレゼントを手にして、ポージングしてもらいました。

私からのおねだりで、もう1ポーズいただきました。とってもいい感じですね。

もう10月中旬です。季節もだんだん夏から秋に移り行くのですね。

↑ここにはヒマワリとコスモスが植えてありましたが、今はまだヒマワリだけでした。
きれいでしたよ!!

掲載日付:2025.10.08

【特定看護師の活躍】

 当院では、創傷管理関連区分の「褥瘡又は慢性創傷の治療における血流のない壊死組織の除去」の特定行為のできる看護師が2名在籍しており、院内で大活躍しています。 
(重複して、他の特定行為区分を持ち合わせていますが今回は、上記に絞りご案内します)

ユニホームも別途準備して、他との”差別化”を図っています。
背中と袖口に、“特定看護師”の刺しゅうを施してあります。
色は同じで男女類似しているものですが、襟元が少し異なっています。
ユニホームも刺しゅうも自分たちで選択して決めました。愛着のある1着です。

毎週金曜日は、慢性創傷・褥瘡回診日です。
特定看護師と形成外科医、研修医1年次と看護師(褥瘡対策委員会の看護部委員長・副委員長)と医師事務作業補助者が各部署ラウンドしています。
毎回30件以上のラウンドを行ない、ひと月130件前後行われています。

ラウンド時には、各部署の看護師が、コンサルト内容と現在の状態を伝え、特定看護師と情報共有しています。密な情報提供や確認事項など移動時間の限られた時間内でも連携を図るような関係性が出来上がっています。

実際のベッドサイドでは、処置を行ったり部署の看護師にポジショニングのレクチャーをしたりなど効果的な時間の工夫されています。

現在の状態を評価して、治療計画を立案し・ケアの方法などチーム全体で統一見解していけるようにラウンドを一つの機会として取り組んでいます。 

特定看護師が2人在籍していることで、お互いに声掛けでき、連携が図れています。
又、各部署からも依頼がかけやすい状況になっています。

金曜日の回診だけでなく、スキンテアや褥瘡以外の創傷処置の評価や処置方法へのアドバイスを求め多くの電話・メールの依頼が入っています。
夜勤をすることもありますが、コンサルトにできるだけリアルタイムで対応できるように日常業務を調整しながら、前向きに取り組んでくれています。
各部署からの信頼度が高いことがうかがい知れます。

とても頼りにされている2人です。
特定行為看護師が活躍することで、今年の院内の実質褥瘡発生率0.54%
推定発生率2.05%になっています。年間を通して著しく増加することなく経過できています。
ありがたや~
これからも活動を活発に続け、部署の職員たちに刺激を与え、憧れの存在でいてほしいです。
いつも輝いていてほしいですね。
よろしくお願いします。


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